猫の目に涙!
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猫がウルウルと目を潤ませている事があるでしょう。一見可愛く見えてしまいますが、これは目の感染症にかかっている場合が多いです。潤ませているだけでなく、中には人間の様に涙を流す子もいます。こんな時はとても注意が必要です。次でどんな病気が考えられるのか見ていきましょう。
外傷的なもの
外などに出かけた際や、家の中でも遊んでいる時などに眼球に何らかの傷を付けてしまった時です。この様な外傷を負った時は透明な涙をポロリと流します。自分で付ける傷なので、大体は片目だけをつぶり涙を流します。見分け方として、眩しそうな顔をしたら外傷の可能性が高いでしょう。
流涙症
ペルシャ猫の様に鼻ぺちゃな子に多い流涙症という病気です。本来鼻の奥へ排出されるべき涙が管が詰まる事によって排出されず、常に目から溢れてくるというもので、涙やけも起こします。
感染症
ヘルペスなどによる猫風邪と言われる感染症のせいで涙が増える事もあります。猫風邪に感染していると涙だけでなく、目やにや鼻水も増えるでしょう。結膜炎などを併発する事もあります。
結膜炎・角膜炎
眼球の表面を覆う結膜と角膜を覆う角膜にそれぞれ炎症を起こす病気を、結膜炎・角膜炎といいます。どちらも涙と膿の様な目やにが出ます。角膜炎は黒目を覆う角膜に炎症を起こし白く濁る場合もあります。瞬きの回数が多かったり、目を気にしている様な仕草を見せたらなるべく早く動物病院への受診をおすすめします。
眼瞼(がんけん)内反症
流涙症と同じく、鼻ぺちゃな猫に多いといわれる病気です。まぶたが内側に反ってしまい、結膜炎などを引き起こします。逆に外側に反るのを眼瞼外反症といいます。ヒマラヤンなど顔のつぶれた感じの猫に多く、遺伝により発症してしまう事も多いです。
眼瞼内反症は目に被毛が触るため、猫にとっては非常に辛い症状です。必要であれば手術も考えた方がよいでしょう。獣医師とよく相談なさってください。
眼瞼炎
まぶたの周辺が赤く炎症を起こす病気です。ダニや感染症などのせいでこの眼瞼炎になる場合があります。まだ上記の結膜炎や角膜炎といったような病気が原因でなる事もあります。眼瞼炎そのものよりも、原因となっている病気を治療していく事で症状は治まっていきます。
アレルギー
猫自体のアレルゲン反応により涙が多く出てしまっているという事もあります。これは血液検査をする事である程度は原因をつきとめる事が出来ます。かかりつけの動物病院で検査してもらいましょう。
涙目になりやすい猫もいる
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流涙症でも書きました通り、元々鼻ぺちゃな顔の形状のせいで、普段から涙目になりやすいという猫もいます。なりやすいからしょうがないと放っておくと、目やにが匂うようになり、膿なども出る「涙嚢炎」という炎症を起こします。
いつも清潔にしてあげる事の他、あまりにも涙の量が多い場合は涙小管を手術し、広げてあげるという事も必要になるでしょう。獣医師によく相談なさってください。
特に心配しなくても良い状態は?
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涙目になっていても、心配のないケースは次の通りです。
・くしゃみ、咳をともなっていない
・拭いてあげれば特に普通
・手や足で顔を痒がらない
・目の周りが黒くなっていない
・目の周りが赤く腫れていない
・普通に食欲がある
この様な状態であれば、涙目になっていても特に心配する必要はないでしょう。しばらくお家で清潔に目の周りを拭いてあげる位で様子を見守りましょう。
しかしながら、ポロリと涙がこぼれる、目やにの色が緑色に変化してきたなどがありましたら、早めのお医者さんへの受診をおすすめします。見た目には一見大丈夫な様でも、涙が出はじめるのは何かしらの身体のサインでもあります。愛猫の普段の身体のチェックは注意して行いましょう。
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UCHINOCO編集部
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