手づくりの餌はNG？子猫の離乳食にはドライフードにひと手間を！

子猫を飼うとき、「既製品は添加物が不安だから、手作りの餌を与えたい」と思う飼い主は多いかもしれません。しかし実は、子猫に手作りの餌を与える際には注意が必要です。今回は、子猫の餌を手作りしたいと思ったときに、気をつけたい点をご紹介します。

餌を与えるなら、既製品より手作りのほうが愛情も伝わる気がしますよね。インターネット上にはさまざまな猫用のレシピがあり、なかにはかなりフォトジェニックなものもあります。多くの方がチャレンジしたいと考えていると思いますが、実はこの手作りの餌はあまりおすすめできません。
猫の月齢や健康状態によって違ってくる栄養を考えたり、猫には与えられない食材を避けたりと、手作りするにはかなりの知識が必要になります。特に成長期の子猫には、たくさんの栄養を与えることが大切です。信頼できる会社が作った適切なキャットフードを与えるほうが、子猫にとっては安心・安全ということを覚えておきましょう。

手作りの餌だけでなく、おやつなどでも、ついつい人間が食べているものを与えてしまいがちですよね。ただし、猫が食べてはいけない食品は意外に多く、注意が必要です。まずは特に、間違って食べさせてしまう可能性が高いNG食べ物を実際に見ていきましょう。

魚介類なので猫が好みそうですが、猫が生イカを食べてしまうとチアミナーゼという酵素がビタミンB1を壊してしまい、脚気のようにフラフラになることがあります。チアミナーゼは熱に弱いので焼けば問題ありませんが、消化が悪いので嘔吐したりすることもあります。加工品であってもイカは与えないほうがいいでしょう。

特に子猫へ与えがちですが、牛乳には猫の母乳より多くの乳糖が含まれています。猫の体にはこの乳糖を分解する酵素が少なく、下痢になってしまうことがあるため、注意が必要です。ペット用のミルクが売られているので、そちらを与えるようにしてください。

ほとんど汗をかかない猫は、人間の3分の1程度の塩分を摂取すれば十分とされています。塩分は腎臓に負担を与えるので、過剰に摂取すると腎機能障害を起こすこともあります。人間が食べる料理は、極力与えないようにしましょう。

上記以外にも、玉ねぎを含むネギ類やナス科の野菜など、猫にNGな食べ物は多くあります。体が小さいほうが悪影響が出やすいと言われているので、子猫は特に要注意です。間違って食べてしまわないように、キッチンなどでも気をつけましょう。

とはいえ、やっぱり少しでも手間をかけたものを食べて欲しいのが飼い主心でしょう。そこでおすすめなのが「手作り離乳食」です。

具体的には、子猫用のドライフードをお湯でふやかすだけ。ドライフードはウエットに比べて栄養価が高いため、成長期の子猫に最適です。以下で、もう少し詳しく説明しましょう。

1.80℃くらいのお湯を、餌が浸るくらいに注ぎます。
2.ふたやラップをして蒸らし、その後、余熱を取ります。人肌くらいが丁度いい温度です。
3.ふやかしたあとに形がなくなるまで混ぜます。
4.3に、子猫用の粉ミルクを混ぜます。栄養価が上がりますし、慣れた匂いで子猫の安心感が増します。

やわらかさや分量などは子猫によって好みが分かれます。どのくらいで食べてくれるか、様子を見ながら作ってあげてくださいね。たったこれだけですが、立派な「手作り離乳食」です。この一手間で、より愛情が伝わるはずですよ。

ミルクから離乳食に切り替える時期は、乳歯が生え始めたあたりと言われています。これは大体、生後3週間から1ヶ月程度。もちろん猫によって差がありますので、自分からミルクを飲めるようになり、歯が生えてきたら、徐々に離乳食へ切り替えていきましょう。
そして2ヶ月過ぎた頃からどんどん硬めの餌も大丈夫になってきます。1ヶ月間と思うと少し短い気もしますが、健康に成長するための大切な時期です。愛情込めて、離乳食を作ってあげてください。

ロイヤルカナンの成長前期の子猫用ドライフードです。
フードは超小粒で、生後１ヵ月から４ヵ月齢の子猫の歯とあごに適しているのだそう。
また、お粥のような固さにふやかしやすく、離乳から固形食へのスムーズな移行をサポートしてくれます。

成長後期の子猫用もあるので、成長に合わせて替えていくと良いでしょう。

すこやかな健康をサポートしてくれる子猫用ドライフードです。
チキンに含まれる良質なタンパク質が多く含まれています。
小分けにパックされているので風味を損なわずにすむのが嬉しいポイントです。

「ねこ、まっしぐら」でお馴染み、カルカンから出ている子猫用ドライフードです。
育ち盛りの子ねこに必要な栄養素をバランス良く配合していて、子ねこにぴったりなフードでしょう。
また、小分けパックになっているので、新鮮なままのフードを与えることができます。

今回は、子猫に与える手作り餌の注意点を紹介しました。成長期の子猫には愛情はもちろん、たくさんの栄養が必要です。飼い主の思いが空回りしないためにも、しっかりと知識をつけて、子猫に手作り離乳食を与えてあげください。