【愛猫にひっかかれた】猫にひっかかれたときの対処法と気になる感染症とは?

愛猫と遊んでいて、ふとした瞬間にひっかかれてしまったという飼い主さんも多いのではないでしょうか?その傷を放置しておくと感染症を患う可能性もあります。そこで今回は、猫にひっかかれたときの対処法や、知っておきたい感染症について解説します。 2021年10月08日作成

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猫にひっかかれたときはどうしたらいいのでしょうか?感染症やひっかかれたときの対処法、猫がひっかいてくる理由などを解説します。

猫がひっかいてくる理由は?

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猫がひっかいてくる理由にはどのようなものがあるのでしょうか?
愛猫の行動と比較しながらご覧ください。

① 興奮している

遊びやケンカなど、猫が興奮状態にあるときにひっかかれることがあります。

遊びの最中などに手を出してしまうと、反射でひっかいてしまう猫が多く、それを回避することは困難です。しかし、ケンカなどで興奮している場合は見極めが可能です。

ケンカなどで興奮している状態、すなわち攻撃的になっているときは、「シャー」っと鳴き声をあげている、尻尾が膨らんで直立している、といった明確な違いが出ます。

どちらの場合であっても、急に手を差し出すのは危険なので、触れ合うのであれば猫の興奮がおさまるまで待つ必要があります。

② ストレスが溜まっているとき 

引っ越しで生活環境が変化した、食べていたエサが別のものに変わった、運動するスペースがない、などの原因で猫にストレスが溜まっているとひっかかれることがあります。

猫は敏感な動物であるため、環境の変化に弱いとされています。
ですから、適度にストレス発散できるよう、飼い主が工夫してあげる必要があります。

キャットタワーの設置や動き回れるスペースの確保など、運動によるストレス発散が身体的な発育にもよいため、運動の習慣を持たせる工夫をしてあげるとよいでしょう。

③ 間違えてひっかいてしまった 

猫は俊敏な動物ですから、一瞬なにかが動いたように見えると、体が反応してしまうことがあります。

例えば、エサの時間に飼い主が器を取ろうとした場合など、目の端で動く飼い主の手に反応してしまい、間違えて攻撃することもあります。

動物が持つ防衛本能からくるものですから、仮にひっかかれたとしても怒らないであげてください。

猫にひっかかれたら感染症に注意!

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猫によるひっかき傷から発症する可能性のある感染症とはどのようなものでしょうか?
今回は2つの感染症について解説します。

① 猫ひっかき病

猫ひっかき病は、「バルトネラ・ヘンセラ」という細菌によって引き起こされる感染症です。

この病気は、猫にひっかかれた、または咬まれたあとに発症します。

人が感染すると、全身の疲労感や発熱、関節炎、リンパ節の腫れなどが起こり、重篤なケースだと、意識障害や痙攣などの症状が出ることもあります。

感染した猫に目立った症状が現れないことから、保菌検査をすることはあまりありません。

ほとんどのケースで自然治癒が見込めますが、症状によっては抗生物質を用いた投薬治療が必要になる場合があります。

② パスツレラ症

パスツレラ症は、「パスツレラ・ムルトシダ」という細菌によって引き起こされる感染症です。

口腔内の常在菌として、犬の約75%、猫にいたってはほぼ100%保菌しており、猫によるひっかき傷や咬みつき、口移しでエサをあたえたときなどに感染するされています。

猫ひっかき病と同じように、猫に目立った症状は出ず、まれに肺炎を発症するケースが報告される程度です。

人に現れる症状としては、風邪に似た症状や肺炎、発熱、患部の激痛など、その種類はさまざまです。
基礎疾患のある場合は重篤になるケースもあり、敗血症や骨髄炎に進行する恐れもあります。

投薬による治療が一般的で、できるだけ早く処置を施したほうがよいとされています。そのため、患部に腫れや痛みが出てきたときは、すぐに病院で診てもらいましょう。

猫にひっかかれたときの対処法は?

猫にひっかかれたときは、傷口を洗浄して清潔な状態にして、消毒液などで消毒するのがおすすめです。

また、さきほど紹介したように、猫にひっかかれると感染症を発症する恐れがあります。
「患部が炎症している」「発熱がある」「関節が痛い」などの違和感あれば、できるだけ早めに病院で診察を受けたほうがよいでしょう。

猫にひっかかれるリスクを減らすためにできること

猫にひっかかれるリスクを減らすためにできることはなんでしょうか。
実践できそうなものを2つご紹介します。

① 定期的に猫の爪を切る

ひっかかれるリスクを減らす方法として、定期的に爪を切るという方法があります。

猫の爪は年齢によって伸びる周期が異なるため、子猫時と成猫時で爪を切る頻度は変わってきます。

かかりつけの獣医師に爪切りの頻度を相談する、定期的に目視で確認し伸びていたら切る、などの対応をしましょう。

② しつけ

猫のひっかき癖はしつけによって改善するといわれています。

ですが、猫は犬と比較するとしつけが難しい動物です。
そのため、しつけを開始する時期が重要だとされます。

具体的なしつけの方法や開始時期については次の章で解説します。

愛猫のひっかき癖はしつけで治せるの?

猫のひっかき癖はしつけによって改善するとされていますが、しつけを始める時期が大切であるともいわれています。

こちらでは、猫をしつけるのに適した時期、実際にどのようにしつけをするかについて解説します。

猫をしつけるのに適した時期は?

猫をしつけるのに適した時期として有力なのが子猫時です。

子猫時のしつけは、覚えたことが成猫になってからも習慣として残りやすい、成猫になってからしつけを始めると時間がかかる、などの理由から適しているとされています。

猫のひっかき癖を改善させるしつけの方法は?

●声を出して驚かせる 
猫にひっかかれたときに声をあげて驚かせる方法です。
これは猫を冷静にさせるために行うものであり、遊んでいる最中や興奮状態にある猫に対して効果的です。

●猫から離れる 
猫の側から離れるのも、ひっかき癖を改善させるしつけのひとつです。
一緒に遊んでいる場所から急に飼い主さんが離れると、猫は「どこ行くんだろう」と冷静さを取り戻します。
これにより、「ひっかく(咬みつく)=飼い主さんがどこかへ行ってしまう」という意識を持たせます。

●ストレスを発散させる 
猫がひっかいてしまう原因のひとつにストレスがあげられます。
ですから、ストレスを軽減させる手段として、愛猫がお気に入りのおもちゃをあたえる、運動させる、などの方法を用います。
ストレス発散は、室内飼いがメジャーな猫にはとても重要なポイントです。

ひっかき癖だけでなく、破壊行動などもストレスが要因となる場合があるため、愛猫に無理をさせないしつけの一環として、ストレスを発散できる環境を整えてあげましょう。

愛猫にひっかかれないよう定期的なケアやしつけを取り入れましょう

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猫にひっかかれたときの対処法や、ひっかき傷から感染する恐れのある感染症について解説しました。

「室内飼いだから大丈夫」と思わず、猫にひっかかれた際は、患部の状況をよく観察し、悪化するようであれば早急に医療機関を受診してください。

猫によるひっかき傷を甘くみてはいけません。
定期的なケアやしつけなどの対策を講じ、猫と飼い主がともに暮らしやすい環境を整えていきましょう。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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