猫の毛、お手入れどうしてる？猫にバリカンを使うメリットと注意点

結論からいうと、猫のお手入れにバリカンは必ずしも必要ではありません。

猫はとてもきれい好きな動物で、自分で毛づくろいをする「グルーミング」という習慣をもっています。そのため毛の短い猫であれば毛の汚れがほとんど気にならず、毛をカットする必要もないでしょう。

しかし、すべての猫が自分で十分に毛づくろいができるわけではありません。たとえば、毛の長い猫や高齢の猫、肥満ぎみの猫などは、全身までグルーミングが行き届かないことがあります。その場合には、飼い主がバリカンを使って毛を短く整えてあげることで、猫の体を清潔に保つことができるのです。

ここからは、猫にバリカンを使うメリットや注意点について詳しく解説します。愛猫のお手入れ方法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

バリカンを使ったお手入れには、猫にも飼い主にも嬉しいメリットがあります。主なメリットは以下の4つです。

メインクーンやラグドールなどの長毛種の猫は、毛玉ができやすい傾向にあります。毛玉を放っておくと、皮膚が蒸れたり引っ張られたりして、皮膚炎などのトラブルにつながることも。バリカンで毛を短くすることで毛玉を予防し、猫の健康的な肌を保てます。

特に換毛期は抜け毛が増え、お手入れや掃除が大変です。毛を短くカットすれば部屋に散らばる抜け毛が減り、掃除の負担を抑えられます。

また、猫がグルーミングの際に飲み込んでしまう毛の量が減るのもメリットの一つ。毛を飲み込むことで起こる病気「毛球症（もうきゅうしょう）」のリスクを減らし、猫の健康維持にも役立ちます。

高齢や肥満、病気などの理由で体が思うように動かせず、自分で毛づくろいができない猫もいます。グルーミングが苦手な猫にはバリカンを使ったお手入れが効果的です。

毛が短いと体に汚れがつきにくいため、グルーミングが行き届かない部分も清潔に保ちやすくなります。特に汚れやすいお尻まわりの毛は、定期的にバリカンで整えてあげると良いでしょう。

毛の長い猫は体に熱がこもりやすく、気温が高いと体温調節がうまくできないことも。毛を短くカットすれば体温の放出がスムーズになり、夏場の熱中症を予防できます。
ただし、毛を短くしすぎるとかえって体温調節が難しくなるため、適度な長さを保つことが大切です。

安全にお手入れを行うには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。猫にストレスを与えないよう、以下の点に気をつけましょう。

猫はとてもデリケートな動物で、バリカンの音や振動に驚いてしまう場合があります。
初めてバリカンを使う際は、まずは音に慣れさせることから始めましょう。嫌がるときは無理強いせず、一度中断してリラックスさせてあげるのも大切です。猫の様子をよく観察しながら、慎重にお手入れを進めましょう。

人間用のバリカンは、猫の柔らかい皮膚や細い毛には適しておらず、ケガの原因になりかねません。猫専用に設計されたバリカンは、肌にやさしく音や振動も控えめです。安全にお手入れを行うためにも、必ず猫用バリカンを使いましょう。

バリカンの刃を強く押し当てたり、毛の流れに逆らって動かしたりすると、猫の肌を傷つけてしまう恐れがあります。バリカンを使う際は、毛の流れに沿ってやさしく撫でるように動かすのがポイントです。

猫の毛には体温調節や肌の保護といった大切な役割があります。毛を短くしすぎると、体が冷えすぎたり、紫外線による肌トラブルを起こしたりすることも。バリカンを使う際は、適度な毛の長さを残すよう心がけましょう。

バリカンの刃は、毛玉の処理であれば1〜2mm、体全体のカットであれば6〜9mmに設定するのがおすすめです。

最後に、おすすめの猫用バリカンを紹介します。さまざまなタイプがあるので、愛猫の性格やお手入れの目的に合わせて選んでみてくださいね。

さまざまな形のアタッチメントが付いたペット用バリカンです。全身のカットだけでなく、細かな部分のお手入れもスムーズにできます。バリカンの刃部は水洗いでき、いつでも清潔に使えます。

こちらは静音性に優れ、バリカンの音を怖がる猫にも使いやすいのが特徴です。LEDディスプレイで電池残量を確認できるため、お手入れ中に充電が切れてしまうのを防げます。軽量で持ちやすく、片手でも操作が楽にできます。

顔まわりや足の裏など、細かな部分のお手入れに便利なミニサイズのバリカンです。刃が直接肌に触れにくい設計で、猫のデリケートな肌を傷つけません。コンパクトで持ちやすく、初めての方でも安全にカットできます。

バリカンと掃除機が一体になったアイテムで、毛をカットしながら同時に吸引してくれます。カットした毛が周囲に飛び散らず、後片付けの手間を大幅に減らせるのが魅力です。アタッチメントが充実しており、日々のブラッシングからカットまで一台でケアできます。

本記事では、猫にバリカンを使うメリットや注意点、おすすめの猫用バリカンについて紹介しました。

基本的に、毛の短い猫であればバリカンを使ったお手入れは必要ありません。しかし、毛の長い猫や高齢の猫など、自分で十分に毛づくろいができない猫には、飼い主がバリカンで適切にケアしてあげることも大切です。

日々のお手入れにバリカンを上手に取り入れて、愛猫との暮らしを快適に楽しんでくださいね。