犬は電車に乗せて移動しても大丈夫？正しいルールやマナーを知っておこう

年末年始、夏休みの帰省や休日のちょっとしたお出かけに犬を連れていきたい飼い主さんのために、電車に乗せる時のマナーやルールを紹介します。

飼い主さんにとっては大切な家族であっても、ペットは電車に乗せるときには「物(手回り品)」として扱われます。そのため、乗車時にはサイズなど一定の条件をクリアしなければなりません。ただし、一定の費用がかかったりケースの形状に指定があったりと、乗せるための条件は電車を運営している会社の方針によって様々です。決められたルールを守って、愛犬とのお出かけを楽しみましょう。

犬はとても賢い動物なので、電車を降りた後に広い場所で思い切り遊ばせるなど一定のご褒美が待っていることを覚えさせてあげると、じっとしていられます。また、普段はどんなに大人しい子であっても、初めてのお出かけは不安なものです。たくさん吠えたりパニックになったりしている様子が見られたら、途中下車して気遣うなど飼い主さんが配慮してあげましょう。

そのほかの注意点としては、電車の前に食事をあげると乗り物酔いしやすくなることが挙げられます。朝ごはんを食べさせてから、一定の時間をおいて出発すると安心です。飼い主さんの帰郷に連れていくなど長旅になる時には、獣医さんに酔い止め薬をもらっておくのも良いでしょう。

関東エリアの主要な路線のルール、マナーについてまとめました。ルールが変更されている可能性もあるため、お出かけ前に各会社のホームページやお客様相談室に問い合わせください。

JR：長さ70cm以内・重さ10kg以内など一定の条件を満たすケースに入れるルールです。手回り品としての扱いとされることから280円かかります。ペットカートはサイズ規程を超えるため、持ち込みができません。

東京メトロ：長さ70cm以内・重さ10kg以内など一定の条件を満たすキャリーバッグに入れることが条件です。全身が隠れるペットカートに乗せていれば、そのままの状態でも持ち込みできます。

都営地下鉄：縦・横・高さの合計が250cm以内など規程の条件を満たしたキャリーバッグに入れるルールです。他の乗客に迷惑がかかる子だと、乗車を拒否されることもあります。

りんかい線：サイズ規程を満たすペット用キャリーバッグに入れて、蓋をするルールです。ペットカートをそのままの状態で持ち込むことはできないので、骨組みとバッグを分解してから乗車しましょう。

キャリーバッグは蓋がついているものでないと危ないので、スリング・布のバッグなどで持ち込むことは、原則的にできません。ハードタイプのものを用意しましょう。かわいそうな気もしますが、途中で吠えてしまったり寂しがったりしても、ケースから出すのはマナー違反にあたります。電車にはアレルギーを持つ方や小さな子供が乗っていることも多いため、飼い主さんとしてのマナーを守りましょう。

分解できるペットカートのように、ハードタイプのキャリーバッグやお出かけカートといったいろいろな活用ができるグッズもたくさんあります。電車に乗せる時だけでなく普段も活用できるものを選ぶと便利です。

また、お出かけでいつも使う電車が決まっているなら、会社のサイズ規程をクリアできる大きさに合わせて選ぶようにしましょう。目安としては、長さ70cm以内、縦・横・高さの合計が90cmくらいまでのものなら複数路線に対応できるはずです。しかし、愛犬の身体の大きさによっても検討したいキャリーバッグは変わってきます。実物を見ながら、使いやすい商品を探してみてください。

家族同然に犬をかわいがっていると忘れがちですが、世の中には犬が苦手な方や臭いに敏感な方もたくさんいます。周囲の人にも配慮してマナーを守ることが、みんなが気持ちよく乗車するためのルールです。

また、いきなり長時間の電車はストレスになることも多いため、短い距離のお出かけから徐々に慣らしていくと安心でしょう。きちんとルールやマナーを守るとともに我が子の負担も考慮して、家族そろってのお出かけを楽しんでください。